エンジニアとしてこのままキャリアを続けるべきか、それとも別の道へ進むべきか、不安を感じていませんか?
技術力の伸び悩みや給与アップの限界を前に、マネジメント職への転向を考える方も少なくないでしょう。
とはいえ、「未経験からでもプロジェクトマネージャー(PM)になれるのか」「具体的にどのようなステップを踏めばいいのか」と悩み、一歩を踏み出せずにいるかもしれません。
実際、PM人材は転職市場でも圧倒的に不足しているのが現状です。 レバテックの調査によると、PMの求人は右肩上がりで増えており、挑戦する価値は十分にあります。

本記事では、30代で公務員からエンジニアを経て、その後PMへ挑戦した私の実体験をもとに、未経験からPMになるための方法などを解説します。
- PM・PL・PMOの違い
- エンジニアからPMに転向するメリット
- エンジニアからPMになるデメリット
- PMに向いてる人の特徴
- 未経験エンジニアがPMを目指すためのステップ
これからエンジニアからPMを目指す方や、未経験からPMへの転職を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

- 公務員事務職として約10年勤務
- 将来のキャリアに不安を感じ、プログラミングスクール受講
- 後悔したくないと思い、勇気を出して公務員を辞め、36歳未経験でエンジニアに転職
- テレワークやフレックス勤務など自由度の高い働き方をに手に入れる
- 現在はエンジニアのほか、PMやコンサルタント業務も担当
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プロジェクトマネージャーは未経験からでもなれるのか?

結論から言うと、未経験からでもプロジェクトマネージャー(PM)になることは十分可能です。
ただし、そのためには「正しい戦略」が不可欠です。IT業界での経験がまったくない状態から、いきなりPMとして採用されるケースは極めてまれだからです。
一般的には、まずエンジニアとして現場業務を経験したうえで、PMとしてステップアップを目指すのが最も確実なルートとなります。
現場の知識や実務経験がないままプロジェクトを指揮するのは、地図を持たずに航海するようなものです。

実際、私自身も未経験エンジニアとしてスタートし、現場で経験を積む中でPMを任されるようになりました。
転職サイト「レバテック」の調査によると、PMの求人倍率は約24倍にのぼります。つまり、PMを希望する転職者1人に対して、求人が約24件あるということです。
PM人材が他職種に比べても圧倒的に不足しており、未経験からでもPMになれるチャンスが大いにあるといえます。


プロジェクトマネージャとは?PM・PL・PMOの違い


プロジェクトマネージャー(PM)とは、プロジェクトの目標達成に対して全責任を負う司令塔のような存在です。
開発現場ではPMのほかに、PL(プロジェクトリーダー)やPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)といった役割が置かれることも少なくありません。
これら3つのポジションの違いを正しく理解することは、今後のキャリアパスを考えるうえで非常に重要です。役割を混同したまま現場に入ると、期待される成果を出せずに苦労することもあります。
それぞれの役割と主な目的を、下記の表にまとめました。
| ポジション | 目的 | 主な役割と責任 |
|---|---|---|
| PM | プロジェクト全体の成功 | 品質・コスト・納期の管理、顧客折衝、リスク管理 |
| PL | チームとしての成果向上 | 現場のタスク管理、技術的な意思決定、メンバーの育成 |
| PMO | マネジメントの品質向上・支援 | 事務作業の代行、プロセスの標準化、進捗データの集計 |
PMは、プロジェクトのQCD(品質・コスト・納期)をコントロールし、ステークホルダー(利害関係者)との調整を主導します。
一方で、PLは現場に近い立場で技術的なリーダーシップを発揮し、タスク管理やチームの成果に責任を持ちます。
また、大規模プロジェクトでは、PMの負荷を軽減するため、PMOという事務局組織が設置される場合もあります。
まずはそれぞれのポジションの役割を理解し、自分がどの立場で強みを発揮し、貢献したいかを整理してみるといいでしょう。
エンジニアからプロジェクトマネージャに転向する3つのメリット


エンジニアからPMへの転向は、自身の市場価値を高めるための戦略です。ここでは、エンジニアからプロジェクトマネージャに転向する3つのメリットを紹介します。
コードが理解できるPMとして重宝される
技術的なバックグラウンドを持つPMは、開発チームから高い信頼を得られます。エンジニアが直面する実装上の苦労や、工数の妥当性を的確に理解できるためです。
たとえば、「この機能の実装にはこれくらいの工数がかかる」という肌感覚があれば、無理な納期設定で現場に負担をかけることもありません。
また、専門用語でのやり取りも円滑にできるため、仕様の細かな調整や意思決定がスピーディーに進みます。
エンジニアとして働いた経験があるからこそ、開発メンバーとの信頼関係も自然と築きやすいです。
技術とマネジメントの両方がわかる人材は、どの企業でも非常に重宝されます。
マネジメント経験が積めて市場価値が上がる
マネジメント経験を積むことで、市場価値は大きく高まります。優れたプログラマーは数多く存在しますが、予算管理やチームの統率ができるマネージャーは常に不足しているためです。
プログラム言語には流行がありますが、一度身につけたプロジェクト管理のスキルは一生使える武器になります。
未経験からエンジニアとしてスキルや知識を身につけたうえで、PM経験もあれば、業界で生き残る確率は格段に上がります。
いずれキャリアの節目で転職を検討する場面も来るはずです。その際、マネジメント経験があれば、エンジニアのままよりも遥かに有利な条件でオファーを受けやすくなります。
キャリアの選択肢が広がり年収も上がりやすい
PMとしての実績を積むことで、将来的なキャリアの選択肢は一気に広がり、年収アップも現実的なものとなります。
たとえば、事業責任者やITコンサルタントなど、より経営に近いポジションへの道も開かれるでしょう。
一般的に、エンジニアよりもマネージャー職の方が給与水準は高く、責任の重さに比例して、年収が100万円から200万円ほど増えるケースも珍しくありません。
プログラミングスクールを卒業した直後やエンジニアになりたての頃は、イメージしにくいかもしれませんが、PMの経験は生涯賃金を大きく伸ばす有効な手段です。
技術を土台にしながらビジネス視点を身につけることで、30代以降のキャリアを飛躍させられます。
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エンジニアからプロジェクトマネージャを目指す際の注意点


プロジェクトマネージャー(PM)への転向はメリットだけではありません。キャリアチェンジを決める前に、避けては通れない苦労についても理解しておく必要があります。
ここでは、私が実際に現場で経験して感じた「負の側面」についてお伝えします。
全体を俯瞰した仕事が求められる
PMになると、特定の技術を追求する「スペシャリスト」としての役割からは離れなければなりません。
一つの機能を完璧に作り込むことよりも、プロジェクト全体が計画通りに進行しているかを把握し、全体を管理する視点が求められるためです。
細かい実装方法にこだわりすぎると、納期や予算といったプロジェクト全体の管理がおろそかになり、計画通りの進行が難しくなります。
「エンジニアとして技術力を高めたい」「自分の手で実装を続けたい」という方には、PMはあまり向いていないかもしれません。
自分も手を動かすプレイングマネージャーのようなポジションもありますが、中途半端になってしまうため、どちらかに振り切ったほうがいいでしょう。
コードよりも人間に触れる時間が増える
PMになると、コードに向き合う時間は大幅に減り、仕事の中心は人との対話になります。プロジェクトの成功には、メンバーのモチベーション管理や人間関係の調整が欠かせないためです。
たとえば、進捗が遅れているメンバーのフォローや、クライアントとの要件確認などに多くの時間を割くことになります。
一日中、打ち合わせや調整に追われ、一度もコードを見ないまま業務が終わる日も少なくありません。
実際の開発の現場では、技術以外の要因でプロジェクトが停滞するケースも多いです。
こうした「人間関係」の課題に向き合い続けることが、PMの主な役割と理解しておくことが必要です。
対外コミュニケーション負荷が増える
PMの仕事には、社内外の関係者に対する説明責任が伴うため、対外コミュニケーションによる負荷も増えます。
トラブルが発生した際には、最前線に立って交渉や謝罪を行うことも、PMの大切な役割の1つです。
たとえば、相手の無理な要求をすべて受け入れるのではなく、現場のエンジニアを守るために「できないこと」を論理的に伝える調整力が求められます。
このような板挟みの状況が、大きなストレスにつながることも少なくありません。
また、エンジニアのときには少なかった対外的なやり取りが、精神的な負担になる場合もあるでしょう。
しかし、このような調整力や現場で培った経験が、PMとしての市場価値を大きく伸ばすことにつながります。
プロジェクトマネージャーに向いてる人の特徴


プロジェクトマネージャー(PM)の適性は、技術力の高さだけで決まるものではありません。
むしろ「性格」や「仕事への向き合い方」といった資質が、適性に大きく影響します。
ここでは、私の体験談と、これまで多くのPMを見てきた経験をもとに、「PMに向いている人の特徴」を3つ解説します。
これらの特徴を理解しておくことで、PMを目指すべきか判断しやすくなるでしょう。
細かな事務作業が苦にならない
事務作業を苦にせず、正確にこなせる力はPMにとって大きな武器となります。
プロジェクト管理には、ガントチャートやWBS(作業分解構造図)の更新、定例会の議事録作成など、いわゆる「地味な業務」が数多く発生するためです。
WBSとはプロジェクトの全工程を細かな作業単位に分解し、スケジュールや担当者を管理する手法です。
これらの資料の精度が低いと、現場メンバーが混乱し、認識のズレや手戻りが増え、プロジェクト炎上の原因になりかねません。
私は前職の公務員時代に、説明資料作成や進捗管理などの事務を担当していました。その経験は、PMとしての業務に大いに役立っています。
細かな資料作成や管理を面倒と感じず、プロジェクトを支える重要な仕事と捉えられる人はPMに向いているでしょう。
多少のストレスがかかる環境下でも耐えられる
トラブルが発生しても動じないストレス耐性は、PMに欠かせない要素です。開発の現場では、予期せぬエラーの発生や納期遅延など、想定外の問題が日常的に発生するためです。
プレッシャーのかかる場面でPMが動揺してしまうと、チーム全体の士気が下がり、さらなるミスや混乱を招く恐れがあります。
どのような状況下でも冷静に事実を確認し、最善の対応策を迅速に判断・実行することが求められます。
実際、クライアントからの強い要望や突発的なトラブルの連続に耐えられず、休職や現場離脱に追い込まれるPMも少なくありません。
一方で、多少のストレスやトラブルが重なっても粘り強く現場にとどまり、冷静に課題解決へと導くことができる人は、PMとして大きな適性があるといえるでしょう。
リスクを先読みして手を打てる
リスクを事前に察知し、先手を打てる「心配性」な気質はPMをする上で大きな強みとなります。
というのも、物事が順調に進んでいるときほど、担当者の急な離脱や予期せぬトラブルなどが起こり得るからです。
こうしたリスクをあらかじめ想定し、問題が表面化する前に手を打つことで、プロジェクトの致命的な炎上を未然に防げます。
常に一歩先を読み、プロジェクトの行く手を阻む障害を取り除ける人は、PMとして適性を備えているといえるでしょう。
重要なのは楽観的に構えるのではなく、最悪のシナリオを想定したうえで十分に準備を整えておく慎重さです。
このようなリスク管理への意識や周到さは、PMに不可欠な資質といえます。
未経験エンジニアがPMを目指すためのステップ


エンジニアからPMへの転向は、行き当たりばったりでは成功しません。現在の業務をこなしつつ、戦略的に「マネジメントの経験」を積み上げていく必要があります。
実務未経験の状態からPMのポジションを目指すには、社内での信頼を築き、少しずつ役割を広げていくのが最も再現性の高い方法です。
私自身も、まずは現場でPMのサポート役を担うことから始めました。
ここでは、私の体験談をもとに「未経験エンジニアがPMを目指すためのステップ」を紹介します。
これらのステップを踏むことで、マネジメント未経験からでもPMへのキャリアパスを切り拓くことができます。
プロジェクトマネージャに挑戦したいことを上長へ伝える
まずは、自分のキャリア意向を上長へ明確に伝えることが大切です。
あいまいにせず、はっきりと意思表示することで、PMとしてプロジェクトへアサインされる可能性が高まります。
実際、PM不足に悩む企業は多く、「マネジメントをやりたい」と熱意を伝えるだけでも、チャンスが巡ってくる可能性は十分にあります。
希望を伝えるタイミングは、定期的な評価面談や1on1の場が最適です。
特に30代以上の場合、これまでの社会人経験を活かせるマネジメント職への転向を、企業側が歓迎してくれるケースも少なくありません。
PMを目指すなら、自分の希望を配置の決定権を持つ上長に正しく伝えましょう。
現プロジェクトにおけるPMの仕事を巻き取る
現在のプロジェクト内でPMが担当している業務を、積極的に「巻き取る」姿勢を見せるのも有効です。いきなりすべての業務は無理でも、一部の作業代行でも問題ありません。
たとえば、定例会議の議事録作成や作業管理表の更新など、自分から積極的に引き受けるといいでしょう。
これらの作業は一見地味に思えますが、プロジェクト全体の流れや構造をを把握するうえで非常に効果的です。
また、PMの負担を減らすことで、チームからも感謝されるはずです。「現場の邪魔になるのでは」とためらわず、主体的に行動することが周囲への良いアピールにもつながります。
プロジェクトマネジメントの基礎を学習する
実務と並行して、プロジェクトマネジメントの知識を体系的に学習することも重要です。
たとえば、世界的なプロジェクト管理の知識体系であるPMBOKなどの共通言語を学ぶことで、現場での判断や意思決定に根拠が生まれます。
また、IPA(情報処理推進機構)が実施する「プロジェクトマネージャ試験」や「応用情報技術者試験」などの資格取得を目指すのも有効です。
これらの学習を通じて得た知識は、クライアントや上司との交渉においても、強力な武器となります。
資格取得はハードルが高いと感じる場合は、まず書籍で基礎を学ぶといいでしょう。
以下は、私自身が上司からすすめられて読んだ本で、内容もとてもわかりやすいため、これからPMを目指す方はぜひ読んでみてください。
未経験からPMを目指す際によくある質問(FAQ)
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ここでは、未経験からPMを目指す際のよくある疑問に回答します。
まとめ:未経験エンジニアからプロジェクトマネージャへの転向はチャンス


未経験からプロジェクトマネージャーを目指すことは、30代以降のキャリアにおいて非常に価値の高い選択です。
エンジニアとしての現場経験にマネジメントスキルを掛け合わせれば、市場価値は大きく向上します。
PMの道は決して楽ではありませんが、やりがいや得られる経験はそれ以上に大きなものです。私のように異業種から転職し、PMとして活躍できる未来も、決して夢ではありません。
まずは、今の現場でできる小さな一歩から始めてみてください。勇気を持って踏み出すその一歩が、将来的な年収アップや理想の働き方を手に入れるための確かな土台となります。
未経験からIT業界に入り、現場の厳しさを痛感している方もいるかもしれません。しかし、その苦労の一つ一つが、PMになったときに強力な武器となります。
今の職場でPMとしての経験を積み重ね、昇給や転職を通じて年収アップを目指しましょう。
下記に、年収アップにおすすめの転職エージェントを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

