【公務員の職務経歴書の書き方】民間転職を成功させる例文と実物を公開

  • いざ転職活動を始めようとしたら、職務経歴書で手が止まってしまう
  • 公務員の職務経歴書の書き方がよくわからず放置している

公務員からの転職を考える中で、このような壁にぶつかるケースも少なくありません。

それもそのはず、公務員は採用試験で職務経歴書を書かないため、多くの人にとって人生で初めて向き合う書類だからです。

私も地方公務員として約9年働いたあと、36歳で未経験からエンジニアへ転職しました。

最初は何を書けばよいのかわからず白紙の前で固まりましたが、書き方の型を知ってからは一気に完成へ近づきました。

この記事では、私が実際に提出して書類選考を通過した職務経歴書を公開しながら、自己PRや志望動機の作り方などを解説します。

最後まで読めば、自信を持って出せる職務経歴書に仕上がるはずです

そもそも転職すべきか迷っている方は「公務員は転職しない方がいい?」の記事もあわせてご覧ください。

この記事を書いた人
ユウ
  • 地方公務員の事務職として9年勤務
  • 将来のキャリアに不安を感じ、プログラミングスクールを受講
  • 人生後悔したくないと思い、公務員を辞めて、36歳未経験でITエンジニアに転職
  • エンジニアとして、テレワークやフレックス勤務など自由度の高い働き方を獲得
  • 転職先ではエンジニアのほか、PMやコンサルタント業務も担当

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目次

なぜ公務員は職務経歴書で手が止まるのか?「書くことがない」は誤解

なぜ公務員は職務経歴書で手が止まるのか?「書くことがない」は誤解

公務員から民間への転職を決めて、最初につまずくのが職務経歴書です。書こうとしても手が動かず、「自分には書ける実績がない」と感じる人も少なくありません。

しかし、「書くことがない」のではなく、「書き方を知らない」だけです。公務員という働き方の構造上、書けなくて当然の理由があります。

まずはその理由を知り、「悩んでいるのは自分だけではない」ことを知るところから始めましょう。

公務員が職務経歴書に不慣れな理由

公務員が職務経歴書に不慣れなのは、書く機会がないままキャリアを重ねる構造だからです。

一般的な公務員試験は筆記と面接が中心で、民間の就職活動のように職務経歴書の提出を求められる場面はほとんどありません。

入庁後の異動も、すべて組織内の人事で決まります。つまり、「自分の経歴を外部へ売り込む」場面が、キャリアを通じて一度も訪れないのです

不慣れなのは、むしろ当たり前といえるでしょう。

「民間で通用する実績がない」と感じる正体

「民間で通用する実績がない」感覚の正体は、実績の有無ではなく、成果の形の違いにあります。

民間企業では、売上や利益のように数字で成果が見える仕事が中心です。

一方、公務員の仕事は利益を目的としないため、成果が数字に表れにくい構造になっています。数字がないから書けないと感じるのは自然な反応です。

ただし、数字にしづらい仕事も、視点を変えれば民間に伝わる実績へ翻訳できます

その方法は後半の「公務の経験を「民間で評価される実績」に翻訳するポイント」で詳しく解説しています。

公務員の職務経歴書の基本構成と書き方【テンプレート付き】

公務員の職務経歴書の基本構成と書き方【テンプレート付き】

職務経歴書は、型さえ知れば誰でも形にできます。ゼロから自分で考える必要はありません。

なぜなら、書類の構成や盛り込む項目は、ある程度パターンが決まっているからです。

ここでは、フォーマットの結論、書くべき5項目、そのまま使えるテンプレートの順に解説します。上から順に埋めていけば、職務経歴書の骨組みが完成します。

フォーマットは逆編年体

結論からいうと、公務員からの転職では「逆編年体」を選べば問題ありません。

逆編年体とは、新しい経歴から順に書く形式です。古い順で書く形式は「編年体」、職務内容ごとにまとめる形式は「キャリア式」と呼ばれます。

逆編年体をすすめる理由は、採用担当が知りたいのは「直近の情報」だからです

公務員歴が長い人ほど、近の担当業務に強みが詰まっています

私自身も、都庁→市役所→飲食企業と、新しい職歴から順に書きました。迷ったら逆編年体で書き始めましょう。

職務経歴書に書く5項目

職務経歴書に書く項目は、次の5つです。

  1. 職務要約
  2. 活かせる経験・能力・知識・技術
  3. 職務経歴
  4. 自己PR
  5. 資格・語学

一般的なテンプレートでは職務経歴が先にきますが、私は「活かせる経験」を職務経歴より前に置きました。

未経験転職では、一番の売りを最初に見せたほうが読み手に刺さるからです

それぞれの書き方を、順番に見ていきます。

職務要約

職務要約は、経歴全体を3〜5行にまとめた「概要」です。

採用担当が最初に読む場所のため、ここで全体像が伝わると、続きも読んでもらいやすくなります

「どこで・何年・何を担当し・何を心がけたか」を簡潔にまとめましょう。

詳細はあとの職務経歴に書くので、要約の段階で欲張らないのがコツです。

活かせる経験・能力・知識・技術

応募先で役立つスキルや経験を、箇条書きで示す項目です。

ポイントは、応募する職種から逆算して選ぶことです。

私はエンジニア志望だったため、プログラミングスクールで学んだ言語や、自作したWebアプリについて書きました。

職務経歴より前に置いたのは、未経験でも「準備をしてきた人だ」と先に伝えたかったからです。

あなたの一番の売りを、この欄の最初に書きましょう。

職務経歴

職務経歴は、所属した組織・期間・担当業務・成果をセットで書くメインパートです。

組織名には「職員数」や「事業内容」も添えると、規模感が伝わります。

役所の部署名や業務は外部の人に伝わりにくいため、何を担当したかを具体的に補足しましょう。

成果は、【成果・工夫した点】のように小見出しを立てて分けると、読みやすさが大きく変わります。

自己PR

自己PRは「強み+裏づけエピソード+入社後の活かし方」の3点セットで書きます。

強みは1つか2つにしぼり、必ず具体的な行動で裏づけます。抽象的な言葉だけのPRでは、ほかの応募者と差がつきません。

具体的な書き方と例文は、後半の「自己PRの作り方」で解説しています。

資格・語学

資格は取得年月とあわせて、応募先との関連が深いものを書きます。関係の薄い資格を、無理に並べる必要はありません。

転職のために新しく資格を取るのが有効な場合もありますが、無理して取得する必要はないです。

内定に直接結びつくものではないため、資格が何もないからと焦らなくても大丈夫です。

「公務員からの転職に関する資格」に関してはこちらの記事でも詳しく解説しています。

公務員の職務経歴書テンプレート

公務員の職務経歴書テンプレートは、以下のdodaのホームページから入手できます。

国家・地方公務員の職務経歴書テンプレートと書き方ガイド(doda)

テンプレートを参考に、自分の経歴を整理しながらまとめていきましょう。

最初は書き殴りな荒い内容でもかまいません。少しずつ修正を重ねていきながら、仕上げていくイメージです。

【実物公開】元公務員が実際に提出した職務経歴書の全文サンプルと注意点

【実物公開】元自治体職員が実際に提出した職務経歴書の全文サンプルと注意点

書き方の説明だけでは、なかなかイメージが湧かないと思うので、私が実際の転職活動で提出した職務経歴書を紹介します。

個人情報は伏せていますが、中身は当時のままです。書類選考を通過し、未経験からのエンジニア転職を成功させた一枚になります。

今見返すと、改善の余地がありすぎて恥ずかしいですが、当時の状態を再現したので、自分の経歴に置き換えながら書き進めてみてください。

職務経歴書(サンプル)

部署名や一部の固有名詞はぼかしていますが、実績の中身(数字や成果)は実物のままです。

職務要約

 〇〇に入庁後、主に庁内向けの資料作成や対内外調整を担当しました。資料作成では相⼿が理解しやすい構成や⽂章となるよう⼼がけました。調整業務においては、相⼿の⽴場を尊重しバランス感覚を⼤切にして取り組みました。
 また、庶務、窓⼝・電話対応に留まらず 、会議の運営⽀援、地理情報システム管理まで、幅広い業務に携わってきました。 徹底したタスク管理により、締め切り内に作業が完遂するよう注意を払いました。

プログラミングスキル(活かせる経験・技術)

【プログラミングスクールでの学習経験】
HTML/CSS/Ruby/Ruby on Rails/JavaScript/SQL/Git・GitHub等の技術を用いたアプリケーション開発

【開発実績】
HTML・CSS・Ruby・Ruby on Rails・JavaScript・GitHub 等の技術を⽤いて、Webアプリケーションの企画・実装を総合的に⾏った。
・チャットアプリケーション
・フリマアプリのクローンサイト
・オリジナルアプリケーション開発(⾃⾝で0から企画して作成)

職務経歴

20XX年4月〜20XX年3月 〇〇庁
◆事業内容:公共サービスの提供
◆従業員数:約XXXXX名
◆雇⽤形態:正規職員

期間業務内容
20XX年4月

20XX年3月
■ 主な担当
①〇〇部〇〇課〇〇担当(2年)
・〇〇施設の管理や設置等に関する他部署との調整及び現場管理事務所の指導
・〇〇に関する重要課題案件の幹部説明資料作成
・〇〇に関する苦情や要望への電話、来客対応

②〇〇部〇〇課〇〇担当(8ヶ⽉)
・〇〇の再開発に向けた、事業実施⽅針策定作業の進⾏管理や他部署との調整
・専⾨家ヒアリング会議の運営や説明資料作成

③〇〇部〇〇課〇〇担当(2年4ヶ⽉)
・年4回開催される〇〇審議会の資料作成や関係部署との調整及び進捗管理
・印刷物の発注作業、審議会委員への報償費⽀払い事務、会議運営準備
・〇〇データの保守管理業務

④〇〇部〇〇課〇〇担当(3年)
・都市再開発により整備される公開空地の緑地確保や公開性向上に関するデベロッパー及び設計事業者との協議
・〇〇に関する都市計画変更及び事業認可についての区市町との協議及び指導

■ 成果、⼯夫した点
【利⽤者視点での政策⽴案】
 〇〇の有料化検討にあたり、利⽤ニーズや利⽤実態を把握するため、利⽤者へアンケートを実施し約1,500件の回答を得た。その結果、有料ニーズがないことがわかり、有料実施に向けた予算や時間を削減できた。また、利⽤時間の拡充など新たなニーズを把握でき新たな政策⽴案に貢献した。

20XX年4月〜20XX年3月 〇〇市役所
◆事業内容:公共サービスの提供
◆従業員数:約XXXX名
◆雇⽤形態:正規職員

期間業務内容
20XX年4月

20XX年3月
■ 主な担当
〇〇部〇〇課〇〇担当(1年)
・市立保育園に勤務する臨時職員の給与支給及び募集活動業務
・認可保育園の受付等に関する窓口対応(電話及び対面)

■ 成果、⼯夫した点
【臨時職員の応募数拡充に向けた改善】
 市立保育園に勤務する臨時職員の採用において、応募者数の不足が保育人材確保上の課題であった。この課題に対し、既存の募集媒体の費用対効果を分析したうえで、予算内で応募数を最大化できる広告媒体の選定と掲載内容の最適化を主導した。
 選定した広告業者との折衝を重ねて、掲載条件・内容を精査して募集活動を展開した結果、応募者数の増加を実現し、保育人材の安定確保に貢献した。

20XX年4月〜20XX年3月 〇〇株式会社
◆事業内容:飲食サービスの提供
◆従業員数:約XXXX名
◆雇⽤形態:正社員

期間業務内容
20XX年4月

20XX年3月
■ 主な担当
・接客業務、調理業務
・⾷材の在庫管理及び発注業務
・アルバイトスタッフの教育

■ 成果、⼯夫した点
【データ分析と徹底管理による収益性の向上】
 過去の売上データや客数動向を分析した結果、仕入れ管理の不備と調理オペレーションの属人化が収益を圧迫していることを主要課題として特定。分析結果をもとに需要予測を行い仕入れ管理の適正化を図るとともに、調理マニュアルの遵守を現場スタッフに徹底し、オペレーションの標準化を実施。
 その結果、食材ロスの削減とコスト構造の改善を通じて利益率の向上を実現。店舗の収益基盤強化に大きく貢献し、社内でも高い評価を得た。

■自己PR

 私の強みは、自ら課題を発見し、周囲を巻き込みながら解決へと導く主体的な行動力です。
 前職では、〇〇に関するデータが十分に活用されていない現状に課題を感じ、広く外部へ公開する取り組みを自ら提案しました。実現にあたっては、関係部署との調整を粘り強く重ねるとともに、公開基準を満たすためのデータ品質の精査を主導しました。
 その結果、ホームページでのデータ公開を実現しただけでなく、オープンデータサイトにおいてアクセスランキング1位を獲得しました。さらに、この一連の取り組みは庁内の業務改善提案としても表彰されました。
 今後エンジニアとして開発の現場に立つ際にも、「自ら課題を見つけ、解決まで推進する力」を活かしたいと考えています。チームの仲間と密に連携しながら、主体的に考えて行動し、業務に貢献していきます。

■資格・語学

  • 20XX年X月 日本漢字能力検定2級
  • 20XX年X月 MOSエクセルスペシャリスト
  • 20XX年X月 日商簿記3級
  • 20XX年X月 ITパスポート

職務経歴書を作成するうえで意識すること

私が職務経歴書の作成で意識したのは、次の3つです。

①数字や具体名を1つでも多く入れる

公務の仕事は数字にしにくいからこそ、「アンケート約1,500件」や「申請書類が月◯件」のような具体的な数字が説得力を生みます。

抽象的な表現では、面接官がイメージしにくいため、できるだけ具体的な内容を書くように心がけました。

②アピール箇所を先に見せる構成にする

私は未経験からのエンジニア志望だったため、プログラミングスキルをあえて職務経歴より前に置きました。

職務経歴書の構成に指定はないため、採用担当者に見てほしい順番に並び替えても問題ありません

③業務と成果を分けて書く

担当業務リストと業務の成果が混ざると、どちらも埋もれてしまいます。

どんな業務で、どう工夫して、どんな成果が出たかが伝わるように、業務と成果は分けて書きました

見やすく分けるだけで、読みやすさは大きく変わります。

面接で実際に評価された箇所

書類選考を通過したあとの面接では、職務経歴書に書いた2つの内容が評価されたと実感しています。

1つ目は、働きながらプログラミング学習を継続した点です。公務員の仕事と並行して学び続け、アプリを完成させた事実は、「入社後も自走して成長できる人材」という印象につながりました。

2つ目は、主体的に行動したことでデータ公開実現を果たした点です。データの活用不足という課題に対し、関係者との調整を重ねて外部公開までやり切り、庁内で表彰されたことは、一定の評価をいただけました。

2つに共通するのは、行動力と実行力です。

転職時の面接では、公務員経験そのものよりも、「課題に対して自分から動けるか」、「失敗を恐れずチャレンジしているか」などが、見られていると感じました。

公務の経験を「民間で評価される実績」に翻訳するポイント

公務の経験を「民間で評価される実績」に翻訳するポイント

公務員の仕事でも、視点を変えれば立派な実績になります。売上のような数字がなくても、伝え方の工夫次第で民間に響く書き方ができるからです。

ここでは、数字にしにくい仕事を成果へ変える3つの視点と、業界を問わず通用する強みの言語化を紹介します。

数字で表せない仕事を成果に変える3視点

数字にしにくい仕事は、次の3つの視点で振り返ると成果に変わります。

視点問いかけ書き方の例(一般例)
①規模感何人・何件・どれくらいの範囲に関わった?窓口で年間約3,000件の住民対応を担当した
②改善内容何を早く・楽に・正確にした?申請書類の処理手順を見直し、対応時間を約2割短縮した
③主体性自分から提案・行動した経験は?紙の申請をオンライン化する仕組みを提案し導入を進めた

①規模感

担当した件数や関わった人数は、振り返れば必ず見つかります。「毎日の窓口対応」も、年間の件数にしてみると立派な実績に変わります。

②改善内容

手続きの見直しやマニュアルづくりなど、仕事を早く・楽に・正確にした経験は、数字と合わせて記載すると成果として伝わります

③主体性

もっとも評価されやすいのが「主体性」です。指示されて動いたのではなく、自分から課題を見つけて提案・改善した経験は、採用担当がもっとも知りたい部分です。

小さな改善でも、自分の意思で動いた事実には価値があります

ポータブルスキルの言語化

実績とあわせて伝えたいのが、ポータブルスキルです。ポータブルスキルとは、業種や職種が変わっても持ち運びできる仕事の力を指します

公務員が日々の業務で身につけている代表例は、次のとおりです。

調整力他部署・事業者・自治体との協議をまとめる力
文書作成力幹部向けの説明資料をわかりやすく整える力
進捗管理力行政プロジェクトや審議会のスケジュールや進捗を管理する力
折衝力住民や関係者の要望に向き合い、落としどころを探る力

過去の実績を全部並べるのではなく、次の仕事で活かせそうな経験を選んで強調することが重要です

私はエンジニア志望だったため、データ管理や行政の許認可手続きのオンライン化を担当した経験を、アピールポイントとして前面に出しました。

採用担当に刺さる自己PR・志望動機の作り方【例文付き】

採用担当に刺さる自己PR・志望動機の作り方【例文付き】

職務経歴とならんで合否を左右するのが、自己PRと志望動機です。採用担当はここで、あなたの人柄と本気度を読み取ります。

とはいえ、身構える必要はありません。どちらも「型」があり、それに当てはめれば誰でも形にできます。

ポイントは、抽象的な言葉で終わらせず、具体的な行動で裏づけることです。私が実際に使った例文とあわせて、解説します。

自己PR・志望動機の作り方

自己PRの作り方

自己PRは、以下の順で書きます。この型に沿うだけで、説得力が大きく変わります。

  1. 業務課題に対し、どんな分析をし/仮説を立て、
  2. その分析/仮説に基づき、どんな打ち手を立案し、
  3. その結果どんな成果が得られたのか

上記3点を意識すると、論理的に考え、成果を残して来たことが伝わりやすくなります。

私が実際に書いた自己PRの内容は、次のとおりです。

私の強みは、自ら課題を発見し、周囲を巻き込みながら解決へと導く主体的な行動力です。

前職では、〇〇に関するデータが十分に活用されていない現状に課題を感じ、広く外部へ公開する取り組みを自ら提案しました。実現にあたっては、関係部署との調整を粘り強く重ねるとともに、公開基準を満たすためのデータ品質の精査を主導しました。

その結果、ホームページでのデータ公開を実現しただけでなく、オープンデータサイトにおいてアクセスランキング1位を獲得しました。さらに、この一連の取り組みは庁内の業務改善提案としても表彰されました。

今後エンジニアとして開発の現場に立つ際にも、「自ら課題を見つけ、解決まで推進する力」を活かしたいと考えています。チームの仲間と密に連携しながら、主体的に考えて行動し、業務に貢献していきます。

「ランキング1位」という数字と、「表彰」という第三者からの評価があるため、主観でなく客観的な根拠があるのがポイントです

これまでの業務での経験から強みをしぼり、一番強いエピソードで裏づけることが大切です

志望動機の作り方

公務員からの転職で必ず問われるのが、「なぜ安定を捨てるのか」という質問です。

ここで現職への不満を伝えるのはNGで、不満を「現場で感じた課題」を起点にするのがポイントです。

以下は、私が実際に提出した志望動機です。

 人が使いやすいと思えるシステムを自分の手で作り、エンジニアとして貢献したいと考え、転職を決意しました。

 現職では、許認可の事務手続きが紙でやり取りされ、申請から許可まで多くの時間がかかる状況に課題を感じていました。そこで、申請業務のオンライン化を提案したところ、現場の反対で一度頓挫しましたが、課題を整理し直し、調整を重ねて実現できました。
 
 この経験からITによる業務効率化に関心を持ち、プログラミングの学習を始めました。御社に入社後は、顧客⽬線を⼤切にしたシステム開発や業務効率化に努め、エンジニアとして貢献したいと考えております。

「課題の発見 → 自発的な行動 → 学習と決意」という一貫したストーリーが説得力を生みます。働きながら学習を続けた事実も、本気度の証明として面接で評価されました。

未経験への挑戦に不安がある方は、「30代未経験でエンジニアは無理?」の記事もあわせてご覧ください。

公務員がやりがちなNG表現と書き換え例

公務員がやりがちなNG表現と書き換え例

ここまでで、書く材料と型はそろいましたが、表現の落とし穴には注意が必要です。

せっかくの実績も、表現をまちがえると採用担当に届きません。役所の中では自然な書き方が、民間では「何をした人かわからない」と受け取られてしまいます。

ここでは、公務員がやりがちなNGパターンと、その直し方をセットで紹介します。

公務員の職務経歴書でやりがちな「3つのNGパターン」

公務員の職務経歴書でつまずきやすいのは、次の3パターンです。

①抽象的で、行動が具体的に見えない

「各種調整を担当」「窓口対応を行った」のように、範囲をぼかした書き方です。

業務の範囲や規模、そこから得られた成果が不明瞭なため、「結局、自社で何をしてくれる人なのか」が採用担当者に伝わりません

件数や期間などの「数字」を交え、業務の解像度を上げることが重要です。

②誰でも書ける強みで終わっている

「コミュニケーション能力があります」「真面目に取り組みました」だけでは、他の候補者と差別化できません。

強みをアピールする際は、単なる宣言で終わらせないことが重要です。

必ず「どんな困難があり、どう乗り越えたか具体的なエピソード」をセットにして説得力を持たせます。

③転職理由がネガティブになっている

「評価されない」「年功序列に不満」といった不満ベースの書き方はNGです。

「採用しても、また不満を感じたらすぐに辞めるのでは?」と懸念を抱かせ、マイナス評価に直結します。

ネガティブな理由は、「〇〇の課題を解決したい」「成果が還元される環境で挑戦したい」といった、ポジティブな「次の目標」に変換することが重要です

NG→OKの書き換え例

上記で挙げた「3つのNGパターン」も、書き方を少し意識するだけで、採用担当者への見え方が大きく変わります。

抽象的な表現やネガティブな言葉を、ポジティブで具体的なアピールへと変換する具体的な書き換え例を表にまとめました。

NG(よくある書き方)OK(伝わる書き方)改善のポイント
各種調整業務を担当した関係3部署との調整を担当し、◯件の合意形成をリードした「誰と」「どれくらいの規模で」など数字と対象を明確にし、業務の解像度を上げている
コミュニケーション能力がある立場の異なる関係者の意見をヒアリングして課題を特定し、合意へと導く調整力がある「コミュニケーション能力」のような曖昧な言葉を避け、実際の業務で活きる強みを具体化している
窓口業務に従事した年間約◯件の住民対応を担当し、苦情や改善要望への対応マニュアル作成を主導した単なる「作業報告」ではなく、件数と、生み出した「付加価値・成果」をセットにしている
評価されないため転職を決意した成果が正当に評価される環境で、専門性をさらに高めたいと考えた「現状への不満」ではなく、「新しい環境でどうなりたいか」にベクトルを向けている

公務員の職務経歴書を仕上げる無料サービスの活用法

公務員の職務経歴書は独学で完成させない|無料添削の活用法

職務経歴書は独りで完成させないことが重要です。第三者のチェックを通すかどうかで、書類の完成度は大きく変わります

ここでは、添削が必要な理由と、費用をかけずに添削を受ける具体的な方法を紹介します。

職務経歴書で添削が必須な理由

職務経歴書に添削が欠かせない理由は、大きく2つあります。

1つ目は、自分の文章を客観視できないためです。書いた本人には、採用担当者に伝わりにくい箇所が分からないことも少なくありません。

2つ目は、プロの添削が無料で受けられるからです。転職エージェントは採用企業から報酬を受け取る仕組みであり、求職者側に費用は発生しません

AIとプロの「2段添削」

これから転職活動をするなら、生成AIと転職エージェントを組み合わせた「2段添削」で職務経歴書を仕上げるのが王道です。

ステップ1として、生成AIに下書きの添削をしてもらいます。

ChatGPTやClaudeなどに「採用担当の視点で、この職務経歴書を添削して」と頼むと、誤字脱字や論理のねじれ、伝わりにくい表現を指摘してくれます。何度でも気軽に直せるのも利点です。

ステップ2は、転職エージェントによる最終チェックです。

AIは文章を整えられますが、「今の転職市場で何が評価されるか」は、実際の求人を扱うプロにしかわかりません

文章はAIで磨き、中身の戦略はプロに見てもらう2段添削が、職務経歴書の効率のよい仕上げ方です。

添削を無料で頼めるおすすめ転職エージェント

ハイクラス・専門職をめざすなら、JACリクルートメントが向いています。

管理職や専門職の転職支援に強く、公務員からのキャリアアップを目指す求人にも詳しいエージェントです。

IT・Web業界を目指すなら、Geeklyです。エンジニアなどのIT転職に特化しているため、未経験からの挑戦でも手厚くサポートしてくれます。

上記に該当しない場合は、公務員からの転職に特化しているガブトゥーキャリアがおすすめです。

どのエージェントも相談だけの利用が可能なので、転職を考えているなら登録だけでもしてみるといいでしょう。

各社の詳しい特徴は「公務員から転職したい人向けエージェント5選」で解説しています。

職務経歴書は年に1回更新しておくのが理想

職務経歴書は年に1回更新しておくのが理想

職務経歴書は、転職を決めてから書くものと思われがちですが、年に1回は更新しておくのがおすすめです。

仕事の実績は思っている以上に早く忘れてしまうからです。担当した件数や工夫した点は、数年経つと細部まで思い出せないことも少なくありません。

記憶が新しいうちに書き残しておけば、詳細な内容を書けるうえ、思い出すきっかけにもなります。

特に公務員は数年ごとに異動があるため、業務内容が大きく変わることもあります。

異動のタイミングで「担当業務や成果・工夫した点」をメモしておくだけでも、職務経歴書の材料として残せます。

もう1つの利点は、キャリアの棚卸しになることです。書き出してみると、自分の強みやスキル、実績が見えてきます。

私も転職した先輩から勧められて始めましたが、やってよかったと実感しており現在も続けています。

転職する・しないにかかわらず、年1回程度、職務経歴書を更新しておくのがおすすめです。

公務員の職務経歴書に関するよくある質問(FAQ)

公務員の職務経歴書に関するよくある質問(FAQ)

最後に、公務員の職務経歴書についてよくある質問へまとめて回答します。

 公務員の職務経歴書は、どんなフォーマットで書けばいいですか?

結論から言うと、逆編年体(新しい職歴から順に書く形式)を選べば間違いありません

採用担当者が、まず知りたいのは直近で担当した業務や実績です。

職務経歴書に盛り込む項目の詳しい書き方は、本文の「公務員の職務経歴書の基本構成と書き方【テンプレート付き】」で解説しています。

異動が多く職歴が長いです。すべての部署を書くべきですか?

すべての異動歴を書く必要はありません。情報を詰め込みすぎると、かえって強みが伝わらなくなるからです。

応募先の仕事と関連が深い部署を、3〜5つほど選んで詳しく書きましょう。残りは「○○課(2年)」と期間だけ簡潔に触れれば十分です。

応募する職種から逆算し、見せたい経験を取捨選択する視点が大切になります。

守秘義務がある業務は、どこまで書いてよいですか?

個人情報や機密に触れない範囲で、業務の種類と規模感だけを書くのが原則です。

公務員には守秘義務があり、退職後も続きます(地方公務員法第34条 )。

たとえば「生活保護の相談支援(年間約200件)」のように、対象の規模だけを示せば問題ありません。

固有名詞や具体的な中身は伏せ、件数や金額の概要で実績を伝えましょう。

(地方公務員法)

第三十四条 職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。

職歴欄では「入社」と書くのですか?退職理由はどう書きますか?

役所への入職は「入社」ではなく、「○○市 入庁」と書きます。組織の呼び方に合わせる必要があるためです。

退職の欄は、「退社」ではなく、「○○市 退庁」と書きます。「一身上の都合により退職」などは記載しなくて問題ありません。

理由を詳細に書く必要はなく、詳しい動機は面接で伝えれば十分です。職歴欄は、あくまで事実を簡潔に並べる場所と考えましょう。

職務経歴書は手書きとパソコン、どちらがよいですか?

特に指定がなければ、パソコンで作成するのが一般的です。読みやすさや修正しやすさの点でも、手書きより有利です。

インターネットにあるフォーマットまたは、転職エージェントから提供されるサンプルを参考にして作成しましょう。

公務員らしい自己PR・志望動機を書くコツはありますか?

自己PRは「強み→裏づけエピソード→入社後の活かし方」の型で書くと、説得力が出ます。抽象的な言葉だけでは、ほかの応募者と差がつきません。

志望動機では「なぜ安定を捨てるのか」が必ず問われます。「評価されない」などの不満は禁物で、「現場で感じた課題を解決したい」など前向きな表現に変換しましょう

実際の例文と詳しい型は、本文の「自己PR・志望動機の作り方」をご覧ください。

公務員からの転職に、資格は取っておくべきですか?

結論、転職のために新しく資格を取る必要はありません。採用担当者は資格の数より、これまでの実績や行動を重視するためです。

ただし応募先と関連が深い資格は加点材料になります。たとえばIT職ならITパスポート、経理職なら簿記が一例です。

詳しくは「公務員からの転職に資格は不要」の記事で解説しています。

まとめ:職務経歴書のブラッシュアップは転職成功に欠かせない

まとめ:職務経歴書のブラッシュアップは転職成功に欠かせない

職務経歴書の作成は、公務員から民間企業へ転職する際に最初に立ちはだかる壁です。しかし、書き方のポイントや「型」さえ押さえれば、決して難しくありません。

最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • 職務経歴書が書けないのは「書き方の型」を知らないだけ
  • フォーマットは直近の経験が伝わる「逆編年体」を選ぶ
  • 実績は「規模・改善・主体性」の3つの視点で翻訳する
  • 未経験転職では「次の仕事で活かせる経験」を先に見せる
  • 自己流で提出せず、「生成AI×転職のプロ」の2段添削で仕上げる

まずは、完璧を目指さなくて大丈夫です。テンプレートをコピーして、書きやすい箇所から少しずつ手を動かしてみましょう。

ざっくり下書きができたら生成AIを活用して文章を磨き、最後は転職エージェントの無料添削を利用して、プロの目線で仕上げます。

公務員として日々積み上げてきた経験は、伝え方次第で必ず強力な武器になります。

丁寧に磨き上げた職務経歴書は、あなたの転職活動を支える心強いパートナーとなってくれるはずです。

公務員から転職したい人におすすめのエージェント5選

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