エンジニアは高収入で、需要も増加傾向といったポジティブなイメージがある一方で、未経験者を狙った「怪しい求人」が増えているのも事実です。
未知の業界に飛び込むがゆえに、誇大広告やブラックな労働環境など気づきにくい落とし穴も存在します。
この記事では、未経験エンジニア向けの怪しい求人の特徴や具体的な事例について解説します。
未経験からエンジニア転職を考えている方は、トラブルに巻き込まれないための参考にしてください。
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怪しい未経験エンジニア求人が存在する理由

「未経験でもOK」「研修制度充実」など、魅力的なキーワードが並ぶエンジニア求人。実際には、しっかりと人材育成を行う企業もある一方で、怪しさのある求人が後を絶ちません。
ここでは、怪しい未経験エンジニア求人が存在する主な理由を3つに分けて紹介します。
AI人材が不足していくから
IT業界は深刻な人材不足に陥っており、未経験者でも幅広く人材を確保しようとするケースが増えています。
さらに、AIの普及に伴い、AIを使いこなせる人材の不足も加速していく可能性が高いです。
実際に内閣府の資料によると、AI人材は2020年時点で4.5万人、2030年で14.5万人が不足すると試算されています。
これに合わせて企業も人材確保に必死になっており、怪しい求人も混在している状況になっているのです。
IT業界に興味を持つ人が多いから
「将来性がある」「社会的に必要不可欠」といったプラスイメージから、IT業界に興味を持つ人は年々増加傾向にあります。
需要が高いことで求人数も拡大する一方、応募が集まりやすいことを悪用し、劣悪な労働条件で採用を進める企業も少なくありません。
そのため、内定をもらえた企業に軽率に飛び込むと、ブラックな環境で働かされるリスクが高まります。
企業を選ぶ際は待遇や実態を注意深く確認し、安易に応募することは避けましょう。
エンジニアが高収入に見えるから
エンジニアはリモートワークが可能で年収も高いというイメージがあります。
これはインフルエンサーの発信やプログラミングスクールの台頭により、高年収の印象が広まったことも要因の1つです。
そのため、今よりも年収を高めたい人にとってエンジニアは魅力的に映るでしょう。しかし、実際には誰でも簡単に高収入を得られるわけではありません。
「未経験でも月収30万円以上保証」などの華やかな宣伝文句には裏がある可能性が高いです。
相場よりも高収入の求人を見つけたら、怪しいと疑うのが賢明といえます。
>>未経験からエンジニア転職はやめとけの理由とは?知らないと損する事実
未経験OKの怪しいエンジニア求人の特徴5選

未経験者向けのエンジニア求人は一見すると魅力的に見えるものの、実際には劣悪な労働環境や不透明な契約条件など、さまざまなリスクがあります。
そこで、未経験OKの怪しい求人を見極めるための5つの特徴を以下にまとめました。
- 未経験者歓迎の表記がある
- 離職率が高すぎる
- 休日に関する記載がない
- 固定残業代の設定時間が高い
- 勤務先が客先である
これらのポイントをチェックすることで、安心してエンジニアのキャリアをスタートできるでしょう。
1. 未経験者歓迎の表記がある
未経験者歓迎の求人は、経験者が採用できないため、未経験者でも積極的に採用し長期的に育成しようという方針とも考えられます。
一方で、単純に人が足りないから未経験者をたくさん採用して、定着する人が多少残ればよいと考える企業があるのも事実です。
そのため、「未経験歓迎」自体は悪いことではありませんが、実際の教育制度や研修体制の説明がない場合は、怪しいと言わざるを得ません。
求人票の内容だけでなく、会社のホームページなどで具体的な教育方針やスキルアップに対する取組みを確認しましょう。
2. 離職率が高すぎる
社員の入れ替わりが激しいブラック企業では、常に人材を募集しています。
口コミサイトやSNSで実際の声を確認し、離職率が高い企業は避けたほうが無難です。
社員の定着率が高いのも一つの指標となります。一般的に入社後3年以内の離職率が30%を超える場合、ブラック企業の可能性が高いです。
そのため、定着率が80%を超えていれば、信用できる企業の求人と判断できるでしょう。
3. 休日に関する記載がない
「土日祝休み」「年間休日数」の情報が一切書かれていない求人は要注意です。
ハードな労働環境にもかかわらず休日が不透明な企業では、長時間労働や休日出勤が常態化している可能性があります。
年間休日数の最低ラインは105日であり、祝日16日分を加えると、120日以上が目安です。
募集要項に休日の記載がなかったり、休日が120日未満の場合は、怪しい求人といえるでしょう。
4. 固定残業代の設定時間が高い
固定残業代を設定している場合、その時間や金額が適正かをしっかり確認しましょう。
例えば「固定残業60時間込み」など、明らかに過剰な労働を前提とした求人は要注意です。
一方で、一定の固定残業代が設定されていることで、生産性を高める効果もあります。
具体的には、固定残業時間が30時間で、実際の残業が10時間の場合、20時間分得をするため、残業を減らして業務を効率的に終わらせるインセンティブが生じます。
固定残業代の設定自体が悪いことではなく、設定時間が過剰ではないかを見極めることが重要です。30時間以下を目安にするといいでしょう。
5. 勤務先が客先でリモートなし
SES企業の場合、客先常駐自体は一般的ですが、労働条件や業務内容が不明瞭なまま客先に配置されるケースは要注意です。
リモートワークが全く認められず、柔軟な働き方ができない環境では、ワークライフバランスが崩れる可能性もあります。
リモートありでも出社頻度が多く、長期的な案件となると、負担が大きくスキルアップにも繋がりません。
例えば、以下のような案件は、怪しい求人の可能性が高く避けたほうがいいでしょう。
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実際に怪しかった未経験エンジニア求人3選

未経験からエンジニアを目指す方にとって、「未経験OK」の求人は魅力的に映ります。しかし、その裏には実際には厳しい労働環境や不明瞭な待遇条件が隠れているケースも少なくありません。
ここでは、私が実際に怪しいと感じた未経験エンジニア求人を3つご紹介します。
- 職歴水増しを要求された求人
- 仮内定後に新たな課題を要求する求人
- 年収の記載や提示がない求人
具体例を通じて、どのような点に注意すべきかを理解し、安全な転職活動の参考にしてください。
職歴水増しを要求された求人
SESをメインに展開する企業では、派遣先企業との面談が行われます。
その際、提出するスキルシートに「2年程度の経験があるように修正してほしい」と要求されました。未経験の場合、派遣先に採用されにくいためです。
結果として、派遣先から不採用の連絡がきましたが、求人企業の対応に疑問を感じ事前に応募を辞退しました。
業界的に多少の水増しは許容されるのかもしれません。しかし、会社として誠実性を欠いており、明らかに怪しい求人だったと感じました。
仮内定後に新たな課題を要求する求人
エンジニアへの転職活動中、2度の面談を経て仮内定をいただき、契約手続きを進めていた求人企業がありました。
しかし、突然「アプリ開発に関する課題を出すので、1ヶ月後に提出してほしい」と連絡があり、課題への対応を迫られました。当然、課題対応中は、試用期間ではないため無給です。
最終的に課題を提出するも、基準に達していないとの理由で、採用見送りの連絡がきました。
再度課題に取り組む選択肢もありましたが、会社を信頼できなくなり、辞退を決めました。
ベンチャー企業であったため、採用基準が不明確でそのような対応にならざるを得なかったのかもしれません。

長期的に働く上では、社長の価値観や会社の姿勢が大事と感じ、結果的に入社を回避できてよかったです。
年収の記載や提示がない求人
採用プラットフォームであるWantedlyを通じて、採用面談まで進んだ企業から仮内定をいただけたケースがありました。
一方で、その企業の採用ページに年収の記載がなく面談時にも提示がなかったので、確認を依頼し、改めてメールで連絡いただくことになりました。
そして後日、その契約条件の書類を確認して驚きました。実際の通知書は、以下のとおりです。
通知書には給与が月額20万円とあるので、年収に換算すると240万円になります。これは、東京都の最低賃金レベルに近い金額であり、都市圏で生活するには中々厳しい金額です。
未経験者として足元を見られていると感じ、連絡を受けてからすぐに内定を辞退しました。
年収などの金額面は、事前によく確認する必要があると痛感した体験でした。
未経験者OKの怪しいエンジニア求人を避ける方法


多くの求人情報が飛び交う中で、信頼できる会社を見極めるのは困難です。未経験の業界であれば、なおさら良い会社に巡り合う可能性は低くなります。
ここでは、未経験者が怪しいエンジニア求人を避けるための具体的な方法をご紹介します。
- 信頼できる転職エージェントを利用する
- 求人イベントに行き現場の人と直接会話する
- 実績の高いプログラミングスクールで転職活動する
これらの方法を活用することで、怪しい企業を選択して入社するリスクを減らせるでしょう。
1. 信頼できる転職エージェントを利用する
未経験からの転職では、信頼できる転職エージェントを活用して、求人を探していくのが効果的です。
転職エージェントは、企業の内情や実態を詳しく把握しているため、怪しい求人をフィルタリングして排除してくれます。これにより、安心して質の高い求人情報にアクセスできます。
また、求人サイトに比べて良質な求人が多く、企業との交渉もエージェントが代行してくれるため安心です。
特に、エンジニアへの転職に絞る場合は、IT業界に強みがあり、実績豊富な転職エージェントを選びましょう。
ワークポートは、エンジニア未経験者にもおすすめの転職支援サービスです。
2. 求人イベントに行き現場の人と直接会話する
オンライン情報だけでは、企業の実態をつかみきれないこともあります。
求人イベントや会社説明会に足を運び、現場の社員と直接話すことで、労働環境やフォロー体制などの生の声を聞くのも有効です。
たとえば、typeが主催するエンジニア転職フェアは、多くの企業が出展するエンジニアに特化したイベントであり、有益な情報がゲットできます。



私も実際に参加して、採用面談までつながったケースもありました。
全国各地で定期的に実施しているので、最新の開催状況をチェックしておくといいでしょう。
3. 実績の高いプログラミングスクールを利用する
プログラミングスクールの中には、企業とのパイプを持つところも多いです。このようなスクールでは、怪しい求人を除外したうえで、未経験でも転職可能性の高い求人を厳選してくれます。
キャリアサポーターが、スクールでの学習態度や成績なども踏まえて企業への推薦も行うため、内定を獲得できる確率も高まります。
一方で、転職保証を逃れるために無理やり転職させそうとして、怪しい求人を紹介するスクールも存在するため注意が必要です。
実績が豊富で信頼できるプログラミングスクールを利用することで、怪しい求人を回避しながら効果的に転職活動ができます。
例えば、デイトラは業界最安級の料金設定と高い実績を誇るスクールで、未経験者でも安心して利用できるおすすめのスクールです。


まとめ:未経験エンジニアは怪しい求人を避けて転職活動をしよう!


未経験エンジニア向けの求人には、一見魅力的に見えるものが多いですが、実態がブラックな「怪しい求人」も少なくありません。
高年収やフルリモート、未経験OKといった目を引くようなフレーズに騙されないように注意しましょう。
大切なのは、業務を通してスキルアップできる環境や働きやすい職場環境が整った会社を見極めることです。
未経験からエンジニアへの転職に過度な期待を持ちすぎてはいけません。
怪しい求人に引っかからないためにも、信頼できる転職エージェントや実績あるプログラミングスクールをうまく活用し、効率よくエンジニアを目指しましょう。
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