【公務員はつまらない?】元職員が本音で語る5つの理由と辞める前の対処法

【公務員はつまらない?】元職員が本音で語る5つの理由と辞める前の対処法
  • 「最近、公務員の仕事がつまらない」
  • 「このまま定年まで続けていいのか、なんとなく不安」
  • 「公務員を辞めるべきか、続けるべきか分からない」

公務員として働いている方は、このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

毎年同じ仕事の繰り返しで、意見を出しても前例で止められる。そんな毎日をつまらなく感じるのは、あなただけではありません。

私も地方公務員として9年働き、仕事がつまらないと感じて36歳でITエンジニアに転職しました。

ただ、辞めてから気づいたこともあります。つまらないと思っていた公務員の経験が、民間に移ってから役に立ったことです。

この記事では、公務員の仕事がつまらない理由と、辞めずにできる対処法、転職を考えてよい目安を紹介します。

民間企業に移った私の本音もお伝えするので、公務員の方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を書いた人
ユウ
  • 地方公務員の事務職として9年勤務
  • 公務員のキャリアに不安を感じ、プログラミングスクールを受講
  • 地方公務員を辞めて、36歳未経験でITエンジニアに転職
  • エンジニアとして、リモートワークやフレックス勤務など自由度の高い働き方を獲得
  • 転職先ではエンジニアのほか、PMやコンサルタント業務も担当

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目次

公務員の仕事が「つまらない」と感じるのは、あなただけではない

公務員の仕事が「つまらない」と感じるのは、あなただけではない

公務員の仕事に物足りなさを感じて、辞める人は年々増えています。

総務省の調査によると、一般行政職で自己都合などにより退職した25〜34歳は、平成28年度の2,560人から令和6年度には6,765人へと、約2.6倍に増えました。

年度25〜29歳30〜34歳合計
平成28年度1,559人1,001人2,560人
令和6年度3,599人3,166人6,765人(約2.6倍)

辞めた理由は人それぞれですが、「このままでいいのか」と悩む公務員は決して少なくありません。

つまらないと感じるのは甘えではなく、多くの人が通る悩みです。

大切なのは、その気持ちを放っておかず、原因を知ったうえで次の一歩を選ぶことでしょう。

総務省「令和6年度 地方公務員の退職状況等調査」第5表
総務省「平成28年度 地方公務員の退職状況等調査」第5表

公務員の仕事がつまらないと感じる5つの理由

公務員の仕事がつまらないと感じる5つの理由

毎日働く中で「つまらない」と感じてしまうのには、公務員ならではの理由があります。私自身、9年間の公務員生活で、ここで紹介する理由のほとんどを経験しました。

公務員の仕事がつまらないと感じる理由は、主に次の5つです。

自分に当てはまるものがないか、確かめながら読んでみてください。

前例踏襲で、自分の意見が通らない

公務員の仕事では、基本的に前例に沿って業務を進めることが求められます。

新しい提案をするには、根回しや上層部の承認が欠かせません。

民間企業にも似た面はありますが、公務員の職場は特にリスクを避ける傾向が強く、新しいことに慎重です。

そのため、改善内容を考えても「前例がない」の一言で止まってしまうことがあります。

こうした経験が重なると、考えること自体をやめてしまい、仕事がつまらなく感じる原因になります。

毎年同じ業務の繰り返しで、変化がない

公務員の仕事には、単調なルーチンワークが多くあります。

たとえば、公文書の作成や窓口対応は、正確さと確実さが求められ、創意工夫の余地は限られています。

予算や議会の日程に合わせて、毎年ほぼ同じスケジュールで仕事が回るのも特徴です。

IT化で改善が進む部署もありますが、多くの職場では、決まった手順を繰り返す作業の割合がまだ高いのが実情でしょう。

変化のない毎日が続くと、刺激を感じにくく、つまらなさにつながります。

頑張っても、評価や給料に差がつかない

公務員の給与は年功序列が中心で、成果を上げても給料に反映されにくいです。

昇給の幅は限られていて、1年で年収が大きく上がることはほとんどありません。

昇任も、ポストが空くのを待つ場合も多く時間がかかります。

頑張った人も、そうでない人も、給料がほとんど変わらない状態が続くと、仕事への意欲が下がり、つまらないと感じる理由になりやすいです。

異動のたびにリセットされ、スキルが積み上がらない

公務員は、数年ごとに異動があります。福祉から税務、税務から土木など、まったく違う分野に移ることも珍しくありません。

幅広い経験を積めるのは良い点ですが、ようやく仕事に慣れたころに異動となり、一から覚え直すこともあります。

そのため、「何年も働いているのに、専門的なスキルや経験と言えるものがない」という焦りを感じる人も多いです。

スキルが積み上がらない焦りが、仕事のつまらなさにつながっていきます。

住民対応に追われ、やりがいを感じる余裕がない

窓口や電話がある部署では、住民からの問い合わせや苦情の対応に、一日の多くの時間を使うこともあります。

公務員の仕事は暮らしを支える大切なものですが、できて当たり前と見られやすく、感謝されるより批判される場面も多いです。

苦情に追われ、感謝される場面も少ないと、やりがいを感じる余裕がなくなり、仕事がつまらなく思えても無理はありません。

私が公務員はつまらないと感じた瞬間3選

私が公務員はつまらないと感じた瞬間3選

ここまで紹介した理由は、多くの公務員に当てはまる一般的なものです。

続いて、私が公務員時代に、つまらないと感じた瞬間3選を紹介します。どれも9年間の公務員生活で、何度も経験した場面です。

これらは、私が公務員から転職しようと考えたきっかけでもあります。公務員として勤務している方は、すでに経験済み、またはこれから通る道かもしれません。

クレーマー気質の住民対応がしんどい

住民対応がしんどいと感じる瞬間は多々ありました。

特にコロナ禍では、住民からの電話が途切れず、精神的に追い詰められることもありました。

定期的に現れるモンスタークレーマーとの電話対応に追われ、時には窓口まで直接来る方もおり、その対応に苦労したのは忘れられない経験です。

行政の住民対応は、民間企業の接客業務とは異なる特性があります。

民間企業であれば、問題のある顧客に対して出入り禁止などの措置も取れるかもしれません。

しかし、行政は利用者を選べないため、誰に対しても丁寧に対応しなければならず、住民対応は非常に骨の折れる仕事です。

住民対応がしんどかった経験は、公務員の仕事から遠ざかりたいと考えた大きな出来事でした。

変化に後ろ向きな職場環境がしんどい

新しい業務に後ろ向きな職場環境もしんどいと感じました。

公務員の職場は年齢層が高いことが多く、ITリテラシーも低い職員も多いため、ITやDX化などにも消極的です。

以前、公共施設の利用申請を紙からオンラインに切り替える業務に携わったことがありましたが、現場からの抵抗が強く、最終的に実現が見送られる結果となりました。

現場職員は従来の紙の申請に慣れていたため、新しい方法へ移行する負担やトラブルへの不安から、抵抗感が強かったのが原因です。

前例踏襲な環境では、職務におけるやりがいやモチベーションを保つのが難しいと感じました。

理不尽な議員対応がしんどい

議会議員の要求への対応もしんどいと感じる瞬間でした。

管理職の中には、議会議員に良い印象を与えようと、多少の無理難題であっても対応しようとする人もいます。その結果、現場ではイレギュラーな対応を強いられることになるのです。

特に、議会の質疑に関連する案件では、議員は自分の実績を作りたいために、無理だと分かっていても何らかのアクションを求めてきます。

そのため、現場と議員の間で板挟みになり、精神的な負担が大きくなることもありました。

インフラ部門や都市開発部門など、議員注目案件の担当部署では、議会が始まる前は緊張が高まっていました。

理不尽な議員対応が続くと、仕事がつまらないことに加え、精神的にも大変だったことを覚えています。

【セルフチェック】あなたの「つまらない」はどのタイプ?

【セルフチェック】あなたの「つまらない」はどのタイプ?

「つまらない」と一口に言っても、原因によって合う対処法は変わります。

次の4つのうち、当てはまるものがないか確認してみてください。

タイプ具体例次の一歩
単調タイプ毎日の仕事に変化がなく、時間が長く感じる小さな改善や異動を試す
裁量不足タイプ意見や工夫を出しても、通らないことが多い異動の希望を出す
将来不安タイプこのまま年齢を重ねるのが、なんとなく不安時間外に学び、選べる道を増やす
お疲れタイプ朝起きるのがつらい、休みの日も仕事が頭から離れないまずは休む・相談する

お疲れタイプに当てはまる人は、仕事の楽しさを探す前に、心と体を休めることを優先してください。職場の相談窓口や産業医などを利用するのもおすすめです。

ほかのタイプの人は、次の「辞めずにつまらないを減らす方法」から、合いそうなものを試してみましょう。

辞めずに「つまらない」を減らす4つの方法

辞めずに「つまらない」を減らす4つの方法

つまらないと感じたからといって、すぐに辞める必要はありません。仕事内容が同じでも、環境や向き合い方を少し変えるだけで、感じ方が変わることもあるからです。

公務員を続けながらでも、つまらなさを減らす方法はあります。ここでは、私が実際に試したことも含めて4つ紹介します。

セルフチェックで選んだタイプに合いそうなものから試してみてください。

異動希望を出して、環境を変える

いちばん取り組みやすいのが、異動の希望を出すことです。

公務員は数年ごとに異動があり、多くの職場で希望を伝える機会があります。部署が変われば、仕事の内容も一緒に働く人も大きく変わります。

私も公務員時代、異動の希望を出し、すべてではありませんが、7割ほどは希望が通りました。出さなければ、希望はそもそも伝わりません。

「この部署の仕事をやってみたい」と具体的に書いておくと、人事担当者にも伝わりやすくなります。

今の業務の中で、小さな改善を1つ試す

仕事を大きく変えられなくても、自分の手の届く範囲なら工夫できます。

たとえば、毎回同じ説明をしている手続きの手順書を作る、手作業の集計を表計算ソフトの関数で自動化するなどは、上司の大きな承認がなくても始められます。

小さな改善でも、自分で仕事を動かしている実感は、つまらなさを減らしてくれます。

周りの負担が減れば、職場での信頼にもつながるでしょう。

仕事と割り切り、プライベートを充実させる

仕事を生活のための手段と割り切り、プライベートを楽しむのも一つの方法です。

公務員は休みが取りやすく、定時で帰れる部署も多くあります。

仕事以外に打ち込めることがあれば、仕事のつまらなさは大きな問題にならないかもしれません。

本人が納得しているなら、割り切って続けるのも立派な選択です。

辞めるか迷ったときの考え方は、「【公務員は転職しない方がいい?】辞めた元職員が不満の原因別に解決策を紹介」の記事で詳しく紹介しています。

勤務時間外に学び、選べる道を増やしておく

「このままでいいのか」という不安があるなら、勤務時間外に新しいことを学んでおくのがおすすめです。

資格の勉強やプログラミングなど、学んだことはいずれ自分の武器になります。私もIT企業で働きたいと考え、公務員のうちにプログラミングを学び始めました。

学んでいるうちに、続けるか転職するかを選べる状態になっておくのが理想です。

なお、公務員の副業は許可制なので、収入を得る活動をする前に必ず職場のルールを確認しておきましょう。

公務員の副業に関しては、「【2026年最新】地方公務員の副業解禁はいつから?実際に稼げる副業3選と注意点」の記事で解説しています。

公務員を「続ける・異動する・転職を考える」判断の目安

公務員を「続ける・異動する・転職を考える」判断の目安

つまらなさへの向き合い方は、今の状態によって変わります。迷ったときは、次の目安を参考にしてください。

今の状態おすすめの選択肢
部署の仕事内容や人間関係が合わない異動希望を出す
仕事は合わないが、生活と両立できていて納得している割り切って続ける
異動しても同じ不満が繰り返される、10年後を想像すると気持ちが沈む転職を考える(まずは情報収集から)
心や体に不調が出ているまず休む・相談する

転職を考えるのと、実際に辞めるのは別の話です。

転職活動は在職中でも始められ、よい求人がなければ転職しなければいいため、ノーリスクです。まずは情報収集から始めるだけでもかまいません。

公務員からの転職におすすめの情報収集先は、「【元公務員が厳選】公務員からの転職におすすめの転職エージェント5選と選び方」の記事で詳しく紹介しています。

民間ならつまらなくない?公務員を辞めた私が感じたこと

民間ならつまらなくない?公務員を辞めた私が感じたこと

「民間に転職すれば、つまらない仕事から解放される」と考える人もいるかも知れません。

結論から言うと、民間にもつまらない仕事はあります。ただ、公務員を辞めて気づいたのは、つまらない仕事も決して無駄ではなかったということです。

ここでは、エンジニアに転職した私が実際に感じたことを、3つの視点からお伝えします。公務員から民間への転職を考えている人は、辞める前の参考にしてください。

民間にも、つまらない仕事はある

エンジニアになった1〜2年目は、つまらないと感じる仕事がありました。

たとえば、単純なシステムのテスト作業です。テストは、作ったプログラムが正しく動くかを、決められた手順で一つずつ確かめる作業を指します。

どれも地味で、エンジニアのイメージとはほど遠い仕事で、心を無にして取り組んでいました。

公務員から民間に転職すれば毎日が楽しくなるわけではありません。民間でもつまらない業務をする場面は少なくないことを実感しました。

地味な仕事ほど、スキルとして積み上がった

それでも公務員のときと違ったのは、つまらない作業でも、スキルとして積み上がっている実感があったことです。

エンジニアの仕事は、むしろ地味でつまらない業務こそ大事です。

テストでプログラムの動きを一つずつ確かめた経験は、その後の仕事の土台になりました。

つまらない作業の中にも、次の仕事につながるものがあると思えたことで、目の前の作業に向き合えるようになりました。

ITコンサル業務で公務員時代の経験が役立った

もう一つの気づきは、公務員時代の経験が、民間に移ってから役に立ったことです。

ITコンサルとして、自治体のDX(デジタル技術を使った業務の見直し)を支援する仕事に携わった際は、公務員時代の経験のおかげで、自治体の業務内容をスムーズに理解できました。

当時はつまらないと思っていた仕事も、立場を変えると武器になることを実感しました。無駄な経験はないのだと、今は感じています。

今の仕事がつまらないと感じても、次の仕事のステップとして真剣に取り組むことが大切だと思いました。

公務員の仕事がつまらない人からよくある質問

公務員の仕事がつまらない人からよくある質問

最後に、公務員の仕事がつまらないと感じている人から、よく聞かれる質問に答えます。

6つの疑問をまとめたので、気になる質問から読んでみてください。

公務員1年目で「つまらない」と感じるのは早すぎますか?

早すぎることはありません。

しかし、公務員の仕事は1年単位で回るものが多く、1年目は全体の流れが見えにくい時期です。2年目以降に任される範囲が広がり、見え方が変わることもあります。

まずは1年間の流れを経験し、異動の希望も出してみてから、続けるかどうかを考えても遅くありません。

一度辞めたら、公務員には戻れませんか?

戻る道はあります。ただし、誰でも簡単に戻れるわけではありません。

主な方法は、社会人を対象にした採用試験(経験者採用)を受けることです。一部の自治体では、退職した職員を再び採用する「カムバック採用」も始まっています。

実施している自治体や条件はそれぞれ違うので、戻る可能性を考えている人は、希望する自治体の募集要項を確かめておきましょう。

公務員に再度戻れるカムバック採用・アルムナイ採用

一度辞めた職員をもう一度採用する「カムバック採用」「アルムナイ採用」を始める自治体が増えています。

  • 東京都は2024年度から、転職や育児・介護などで退職した元職員を対象に「アルムナイ採用選考」を実施
  • 埼玉県や北九州市も、退職理由に「転職」を含めた再採用の制度を設置
  • 国家公務員でも2026年4月から、途中で辞めた人を再び採用する「アルムナイ採用」の仕組みを導入済み

自治体や時期によって状況は変わるため、募集要項やホームページで最新情報を確認してみてください。

暇すぎる部署で、勤務中に何をしていいか分かりません

勤務時間中は、仕事に集中する義務があります。

地方公務員法では「職務専念義務」(第35条)が定められているため、私的な勉強や作業は控えましょう。

空いた時間は、手順書の整理や業務の改善案づくりなど、職場に役立つことに使うのがおすすめです。

手が空いていることを上司に伝え、別の仕事を引き受けるのもよいでしょう。

公務員から転職すると、後悔しませんか?

後悔する人もいれば、よかったと感じる人もいます。分かれ目は、転職の目的がはっきりしているかどうかです。

「つまらないから」というだけで辞めると、転職先でも同じ不満を抱えるかもしれません。

転職して何を変えたいのかを整理してから動くと、後悔しにくくなります。

後悔しやすい場面と対策は、「【公務員辞めなきゃよかったと思う瞬間5選】民間転職で後悔する人の特徴と4つの対策」の記事で詳しく紹介しています。

在職中の転職活動は、職場にバレませんか?

自分から話さなければ、職場に知られることはほとんどありません。転職活動は、勤務時間外や休みの日に進めましょう。

転職エージェントを使えば、面接の日程調整なども任せられます。

公務員の転職に強いエージェントは、「【元公務員が厳選】公務員からの転職におすすめの転職エージェント5選と選び方」で紹介しています。

民間に転職すると、年収は下がりますか?

転職先によりますが、未経験の職種に移る場合は、最初は下がることが多いです。

私も、転職直後は公務員時代より大きく下がりました。経験を積むにつれて上がり、4年目には公務員時代の約8割まで戻っています。

年収だけで判断せず、働き方や将来のスキルも含めて考えるといいでしょう。

まとめ:公務員がつまらないなら、原因を知って一歩ずつ動こう

まとめ:公務員がつまらないなら、原因を知って一歩ずつ動こう

公務員の仕事は、誰にとっても楽しいわけではありません。

実際に、私が公務員として働いていたときも、体感では6〜7割の人が楽しそうに働いているようには見えませんでした。つまらないと感じるのは、あなただけではないのです。

大切なのは、つまらないという気持ちを放っておかないことです。

異動の希望を出す、今の業務を少し変えてみる、勤務時間外に学ぶなど、できることから一つずつ試してみてください。

つまらない仕事も、決して無駄にはならないため、すぐに辞めなくても大丈夫です。

ただ、今の職場での将来が見通せず、環境も変わらないのなら、新しい道を進むのも一つの選択肢でしょう。

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